こどもの事故予防について

家の中には危険がいっぱい
〜知っていますか?こどもの事故のこと〜
現在わが国での15歳未満の小児の死因第1位は「不慮の事故」です。
このうち交通事故が約60%ですが、4歳未満に限ると「窒息」、「溺死」が過半数を占めています。
そしてその多くが身近なところで発生しており、予防できる事例です。 次のようなことに常に気をつけておきましょう。
異物誤飲・誤嚥の予防
赤ちゃんは生後5ヶ月を過ぎると何でも口に持っていきます。
意外に大きなものも、のどに入れてしまいます。
直径4cm、長さ5cm以下のものを床から高さ1m以下には置かない。
飲み物の容器に食品以外のものを絶対に入れない。
生後5か月を過ぎると何でも口にして、意外に大きなものでも口に入れてしまう。


これに入るものは全て危険
床に座って周りを見わたしてみましょう。


床から高さ1mまでは、誤飲しうるものを決して置かない。
タバコ、マッチ、化粧品、医薬品、乾燥剤、クレヨン、絵の具、殺虫剤、防水スプレー、農薬、電池、画鋲、おもちゃのかけら、鍵、漂白剤、石験、シャンブー、防虫剤、芳香剤、灯油、マニキュア除光液、染毛剤、ヘアピン、小銭・・・
最も事故の多いものはタバコです。

幼児の致死量はタバコ1/2~1本です。
水に浸したものやその液体を飲んだ場合1時間以内に中毒症状がみられます。
タバコ誤飲について
- 中毒センターへの総電話件数の17%で最も多い。
- タバコ1本にニコチン10~20mg
→幼児1~2人分の致死量。 - 2cm以上飲み込めば中毒症状をきたす可能性あり。
- 中毒症状は通常1~2時間以内に出現。
嘔吐、不機嫌、興奮、頻脈
初期は赤い顔→症状進むと蒼白。 - 水に浸したタバコ、灰皿の水には特に要注意。
- 缶を灰皿代わりに使うのは厳禁。
2歳までは乾いた豆類、特にピーナッツは与えない。
歩きながらの飲食、歯みがきはさせない。

「ちょっと目をはなしたすきに」は理由になりません。
水まわり・火まわりについて
2歳までの溺死の8割は風呂場です。
残し湯は絶対にしない。
洗い場から浴槽の縁までの高さが50cm未満の場合、危険性が高い。
浴槽の蓋はじょうぶですか?
庭のバケツや、たらいなども危険です。
家庭内での事故事例 浴室

目をはなしている間に浴槽で溺れた
最も多い浴槽での溺水
「こどもは水深10cmで溺れる」。
浴槽の底に滑り止め、頑丈なふた、
浴室の施錠、が有効。
残り湯は絶対にぬく。

洗い場で転倒
滑り止めマットで転倒を予防。

シャンプーを飲んだ
シャンプー、洗剤は手の届かないところへ。
やけどの8割が家庭内で、うち半数は台所で起こっています。
自分でやけどに注意できるのは4歳からです。
お座りできる7ヶ月を過ぎると目の前の容器をひっくり返します。
家庭内での事故事例 キッチン

スーパーの袋をかぶって窒息
かぶっても口に入れても危険。
目に付かない場所にしまう。

シンク下の台所用洗剤を飲んだ
洗剤、薬品、調味料は手の届かないところ、
ロックできるところにしまう。

炊飯器の蒸気に触ってやけど
炊飯器、ボット、トースターは
1m以上の高さのところに。
95°Cの蒸気で大やけどの危険がある。
「まさかこんなところで」
これも言い訳になりません。
家庭外での事故事例 クルマ

車中に残して熱中症
絶対にこどもを残してクルマから離れない。

パワーウインドウにはさまれた
ウインドウロックなど安全確認を怠らない。

急ブレーキで強打
チャイルドシート非着用では
死亡リスクは4倍。
確立された予防対策を怠ることは、「親による虐待」である
参考:
こども家庭庁 こどもの事故防止ハンドブック
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety-actions/handbook
